嘘で固めたチョコレート

 バレンタイン
 甘いトリュフの チョコレート

 バレンタイン
 ほんとは市販の チョコレート

 会えない寂しさ 癒すため
 いち日ひと粒 楽しみと

 彼が電話で 言った時
 罪の重さに 気づいたの

 嘘は嫌いが 彼の口癖
 嘘はつくなと 彼が言う

 ほんとは嘘よと 私の目
 言ってるようで 言えないの

 思い出は 嘘で固めたチョコレート
 最後まで 嘘で固めたチョコレート

     
            『嘘で固めたチョコレート』詩/YO-EN




 バレンタインのチョコレート。彼に手作りしたいけど、失敗が怖くて難題。でもせめて市販のチョコもラッピングで工夫すれば、彼も喜んでくれる筈というので、材料を買いに電車で行ったのは、ヨーエン高校2年生、バレンタインの思い出です。(押し合いへし合い、もみくちゃで、当時の女子は必死に選んでましたよ)
 すっかり手作りと勘違いした彼、箱を開けても市販のトリュフと気がつかず、『ありがとう。手作りやな?嬉しいわ。』と感動するから、つい『...う・ん。』と濁してしまったの。その後、友達に自慢してチョコを見せた彼は、その形状に友達から市販疑惑を指摘されたよう。....もう遠い昔ばなし。



 先日、チョコ売り場に行ったら、手作りセット(生クリームを入れて流し込めば終わり)みたいなのが何種類もあったの。トッピング材料も豊富で、選んで作るのが面白そう。これなら、今年は手作りにしようと選んでいたら、私の周りは10代のヤングばかり。
はあ〜〜、やっぱり止めとこ...なヨーエンでした。