作詞『むらさきの丘』

yo-en2015-05-06

録音溜めしてある鼻歌で作った出来損ないのメロディーは、或るとき些細な旋律からふうっと風景が浮かび上がり、朧げな詩は徐々に形になってゆく。
曲先だと詩は削ったり足されたり、それとも全く違う曲になるものだ。
山登りでいうなら7合あたりかしらん、この辺が一番わくわくして楽しい作業で、こんな場合は出来上がるまで寝られないものだが、明後日から田舎に里帰りするのに片付けやら何やらで準備が忙しく(普段全く掃除しないのに旅行前に掃除をしだす癖)、続きはおあずけだ。




 『むらさきの丘』



れんげの花咲く丘の家
花のかんむり編みながら
君は帰りを待っている
いつまでも 僕を



れんげの花咲く丘に立ち
薄紅色に頬染めて
僕を見つけて駆けてくる
甘く弾けた吐息



君は何にも望みはしない
何も欲しくはないの
丘に住んでいたいと
ただそれだけだったのに



れんげの丘は恋の丘
5月になると香り立つ
君の首筋顔うずめ
振り向いて消えた




           2015.5.6 作詞:YO-EN