あのコに捧げるメロディ
三月初めの生暖かい夜に、我が猫が死に、ひと月が経つ。
あのコが死んでしまった時、私は別の部屋でギターを弾いていたはず。
いつも私の傍らで丸まって、歌を聞いてたあのコに捧げるメロディ『回転木馬に夢を乗せ』。
『回転木馬に夢をのせ』
すり抜ける風
ざわめく春の夜に
あのコは飛び立つ
ドアを開けてしまったの
置き去りの魂
隙間に忍ばせて
あのコはしじまに
消えて行ってしまったの
まだら色した
しっぽを絡ませて
回転木馬に
夢を乗せて飛んでるの
軽やかな鈴は
私を包みこんで
涙でほおずり
さよならと言ってたの
回る回る
夢を乗せ回る
回転木馬のシャンデリア
光の中へ…
ニャ〜オ ニャ〜オ ナナナ…
歌/詩 YO-EN