ソーセージ

怖い夢を見た。
ソーセージを食べている。
やけに赤黒な色をした、甘い肉汁のソーセージを夢の中で美味しく味わうワタシ。
次の場面、二人の男から必死に逃げ惑うワタシ。
立ち入り禁止の食肉工場で、見てはいけないものを見てしまった。
身を隠しながら出口を求めて彷徨うと、女が突然現れ、出口はあっちと指差した。
それは灰色の景色。
制服姿の女は工場の事務員だろうか。
端正な顔にある目の奥を必死に覗きながら、女を信用していいかどうか、迷っていた。
そして目が覚める。



ワタシは美味しく味わっていた、その味を、思い出し、口の中に苦さを感じた。