大津皇子に恋しとよ

yo-en2017-05-04

私の故郷の岐阜に近いものを感じて奈良贔屓な私ですが、偶然手にして読んだ歴史物語が、歴史を覆す内容で(真偽は兎も角として)、非常に説得力があり、読者を最初から最後までグイグイ引き込む展開と面白いミステリーだったので、歴史に興味薄だった私でさえ、非常に楽しく読ませてもらい、奈良好きに一層拍車がかかりました。

私が歌っている『恋しとよ』は本の中にも登場する天武天皇の息子の大津皇子と、密通相手の石川郎女万葉集恋の唄ですが、この大津皇子は、謀反の罪(策略冤罪の可能性も)で若くして死んだ悲運の皇子であり、もし生きていればなどと、奈良の里に想いを馳せていました。

それで先週の事、二上山に眠っている大津皇子の墓に参拝したくて、二上山に行ったのですが、皇子の墓がある山頂付近までは、装備不十分の上、体力不足で、時間も無く断念し、後ろ髪引かれる思いで山を下りました。
それでも風に呼ばれたのか振り返ると、二上山の山並みが、何だか私を待っているかの様に感じてしまい、大津皇子の唄を、独り言のように静かに唄えば、大伯皇女(伊勢神宮斎宮大津皇子の姉)と、山辺皇女(大津皇子の妻)の想いまでも重なり、胸が締め付けられ、じんと目頭が熱くなりました。


『恋しとよ』
作詞/大津皇子石川郎女、補足YO-EN
作曲/YO-EN