愛するSOFTMACHINE

yo-en2013-06-24

大阪市此花区、JR環状線の西九条の駅前に、昭和40年代を引き摺りながら、ひたすらマイペースを貫き通し、21世紀のこの世の中で、異彩を放つアングラ・ロック・バー!『SOFTMACHINE』は存在するのだが、今年9月末で閉店するのだ。営業はおそらく9月はじめ位迄であろう、もはやカウントダウンとなった。

Psychedelic Bar『SOFTMACHINE』
営業21年目という堂々たる老舗の佇まいは、全く異端的で風変わりだ。
壁一面の本棚には、音楽誌・サブカル本・アングラコミック等が、読み放題になっており、入りきらない本は天井まで積もり、その天井からは、奇妙なゴミかお宝か?ヘンテコ物が吊るされていて、その中のマネキンに蜘蛛が巣くって糸を垂らすという、怪奇でサイケでポップでレトロなムード満点の店内なのだ。
レコードはLPレコードで6000枚以上。60's〜70'sロック、ジャズ、ソウル、特に、プログレ、サイケ、ジャパニーズロック&フォークの在庫は日本一!!!
音響設備も充実しており、過去数々の生ライブがこのソフトマシーンで演奏されてきた。
2003年には、店の由来となっているSOFTMACHINEのメンバーが来日の際、来店している。
なお、店主hurryは60年代、70年代の音楽知識が豊富で蘊蓄が鋭い。初めて来た客でも好みを推測してレコードをかける。命中率は非常に高い。その反応を横目に満足気にくわえ煙草をくゆらすレコードソムリエなのだ。
昔は流行ったプログレロック。店が繁栄した良い時期もあったが、ブームも去り、多くの店が閉店するなか、細々と骨身を削ったから息長らえる事のできた、貴重な存在である。
今でこそ、こういうサイケなロックバーを、ちょこちょこ巷で見かける事も都会じゃあるが、若い世代のマスターの店は、なんちゃって〜な感じがして恥ずかしくって居心地悪い。だけどここは、モノホン中の本物なんだと言いたいのだ。
その『SOFTMACHINE』が、あの『SOFTMACHINE』が、とうとう今年9月に閉店するなど、本当に惜しくて惜しくて堪らない。
でも仕方ないね。どうか皆さま、閉店までに一度行ってみて下さいね。


私、信じてるの。きっと、失くなってしまった後に、このBarは伝説になるんだって。
このアングラというべきこの西九条の地に、あの『SOFTMACHINE』があったって。
いつか…。