新作『からゆきさん』

yo-en2017-08-16

最近はよく読書をする。
以前は100円の中古本を気兼ねなく買って読み捨てたこともあるが、それも無くなり、もっぱら図書館で借りまくる。
読みたい本も予約をすれば大阪中の図書館から探し、大方手にできる。
長編小説などは、今は読む気が起こらないが、少しでも興味のあるものを常時、7、8冊を同時に少しづつ読み進めるのが、沢山読める私の秘訣だ。
私にも好きな作家はいるが、ずらりと本棚に並べておく趣味はあまりなさそうだ。
好きなアーティストのレコードなら気が向けば取り出して聴くが、本の二度読みはあまりない。
それでも手元に置いて、また読みたいと思う本に出会う時がある。
そういう本は、自分にかなり影響を与えてくれた本だ。
しかし、本について語れない。
私にとっては、どの作家が書いたとか、何と言うタイトルとか、本当はどうでもいいのだ。気にしない。
覚えていないのだ。
からゆきさんの本を読んだので、こんな詩ができました。
(唐行きさん)は九州で使われていた言葉で、19世紀後半、主に東アジア・東南アジアに渡って、娼婦として働いた日本人女性のこと※ウィキ 
(騙されて海を渡る少女多し)


『からゆきさん』


お薬くれんね
お父さん
ほんなごつキツかね
おしょうばいできる
身体にせんとね 
しゃんとせんとね



寝かせてくれんね
お父さん
どがん言うても
男ん人やめんば
泣いてもやめんば
朝になりよる



聞いてくれんね
お父さん
幼か妹
血ば吐いたけん
うちが変わるけん
許してね



どげんしよったら
お父さん
里へ帰れると?
ばってんうちの借金
死んで返されん
死んで返されん



教えてくれんね
お父さん
生みのちちはは
うちを捨てたやろ
うちを捨てたやろ
仕方なし



うちを売ったとね
お父さん
ゆんべのうちに
死んだあの子の
顔が綺麗で
羨ましか


         作詞/ YO-EN